開院1周年を迎えて

2022年10月13日

2022年10月4日をもちまして、当院は開院1周年を迎えることができました。無我夢中であっという間の1年間でしたが、地元とは言え完全に0からのスタートの中、1633人もの新規患者さんにご来院頂きました。皆様の健康という意味では来院数は一人でも少ない方が良いのでしょうが、これほどたくさんの方々に当院を頼って頂けたことを大変嬉しく感じております。

 

振り返れば開院までには数々の想定外がありました。開業時期を決めた矢先に新型コロナが大流行し始めたこと、医療機器の購入でぼったくられそうになったこと、採用が決まっていたスタッフさんが開院1ヶ月前にやっぱり辞めま~すとなったこと、内視鏡試運転の際に内視鏡室でプチ洪水が発生したこと、内覧会前日にピカピカのトイレからなぜかう○この香りが漂ったこと、私がストレスで突発性難聴にかかったことなどなど、どれも今となっては思い出話ですが、当時をなんとか乗り越えられたのはひとえに開院準備をお手伝い頂いた方々のおかげです。この場をお借りして改めて深く感謝申し上げます。

 

勤務医生活が長かったため、この1年間、私は開業医としてどうあるべきかを模索しておりました。消化器内科は特に検査が重要な意味を持ちますが、病院と違って手持ちの武器(検査機器)が限られる中で、いかに正確に診断し治療につなげるかという点で、勤務医時代よりもさらに私の力量が試されているように感じています。逆に言えばそこが腕の見せ所ですから、「あそこに行けば間違いない」と言われるようなクリニックを目指し、これからも精進しなければ、と決意を新たにしています。

 

それから、1周年を迎えてもう一つ嬉しかったことがあります。それはオープニングスタッフが誰一人として辞めなかったこと。開院前に助言を仰いだ先輩開業医の先生方からは、「半年が節目やな」とか「1年はもたへんで」とか散々脅されていたのですが、結果、全員健在です。実は今いるスタッフは競争率6倍の面接を勝ち抜いた精鋭たちです。決して十分とは言えない給与条件の中(スタッフの皆さん、ごめんなさい)、私のような新米院長によくぞ付いて来てくれた(いや、むしろ引っ張ってくれたのかも)と思います。開院前、私はスタッフに「クリニックだからこそ笑顔を忘れずにいきましょう」と話しました。患者さんは皆さん、何かしらの心配があって来院されるわけですが、その不安がスタッフの笑顔で少しでも和らぐなら本望です。スタッフの笑顔はどこのクリニックにも負けていないと自負しております。これからも私の自慢のスタッフたちをどうぞよろしくお願い致します。

 

さて、2年目へ向けての抱負はというと…

皆様もご存じの通り、もはや2人に1人が癌になる時代です。特に消化管の癌は早期では症状が出ないことがほとんどですので、前癌段階や早期癌で見つけるためには内視鏡検査を受けて頂くしかありません。当院のこの1年間の内視鏡検査件数は863件。皆様を癌から救うにはまだまだ足りません。当院の本業である内視鏡検査をお一人でも多くの患者さんに受けて頂けるよう、さらに工夫をこらして検査のハードルを下げるように努力致します。もし皆様の中にまだ検査を受けていない方がおられたら、ぜひご検討ください。思っておられるよりずっとラクですから。

 

当院のホームページには、「ひとりひとりに寄り添った暖かい診療をこころがけます」とありますが、これこそが私がクリニックを開院した理由であり、目指す理想の姿です。当院では「こんなこと聞いていいんかな?」は存在しません。何でもお気軽にご相談頂ければ、精一杯の対応をさせて頂きます。

よちよち歩きの赤ちゃんが、やがて立派な青年になるように、当院はこれからも皆様と共に一歩ずつ前へ進んで参ります。2年目も引き続き当院と当院スタッフをよろしくお願い申し上げます。

院長 岡田俊彦


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